団子サッカーはなぜ起きる?低学年から覚えたい「広がる」原則

団子サッカーはなぜ起きる?低学年から覚えたい「広がる」原則

幼稚園や小学校低学年のサッカーでよく見るのが、ボールの周りに両チームの子が全員集まってしまう「団子サッカー」です。「広がって!」と声をかけても、なかなか直らない。そんな悩みを持つ保護者やコーチの方は多いと思います。

団子サッカーは、やる気の問題ではありません。サッカーの原則のひとつ「広がる」が、まだ身についていないことが大きな原因です。この記事では、団子から抜け出すために低学年から覚えたいことを、RADフットボールアカデミーの考え方でまとめます。

団子サッカーはなぜ起きるのか

子どもは「ボールに触りたい」という気持ちで、ボールに向かって走ります。それ自体は悪いことではありません。ただ、全員がボールに近づくと、ボールの周りには人がいっぱいで、パスを出す先も、ボールを運ぶスペースもなくなります。

試合の大半は、自分がボールを持っていない時間です。その時間は「どこに立つか」が大事になります。それを知らないと、ボールに寄っていきやすくなります。団子サッカーは、ポジショニング(立ち位置)の原則が欠けている典型的な状態です。

原則1:幅と奥行きをとる

攻撃の第一の原則は、ピッチをできるだけ広く使うことです。そのために必要なのが「幅」と「奥行き」です。

  • 幅をとる:両サイドの選手が、タッチラインを踏むくらいまで大きく広がる。相手の守備が横に引き伸ばされ、真ん中に味方が使えるスペースが生まれます
  • 奥行きをとる:前の選手が、相手の守備のラインぎりぎりの高い位置をとる。相手は後ろを気にして下がるので、手前に受けられるスペースが生まれます

大事なのは、「自分がボールに触るために近づく」のではなく、「広がることで、味方のためのスペースをつくる」と考えることです。

原則2:相手の「影」から出て、斜めに立つ

広がっても、相手の真後ろに立っているとパスは出てきません。ボールを持っている味方と自分の間に相手がいる状態を、「相手の影に隠れている」といいます。数歩動いて、パスが一直線に通る角度をつくることが必要です。

サポートに入るときは、ボールを持っている味方の「真横」や「真正面」より、「斜め前」か「斜め後ろ」がおすすめです。真横へのパスは奪われると一気にゴールへ向かわれやすく、真正面へのパスは受ける子が相手に背中を向けることになるからです。

ボールを持っている味方に対して、2人がこうした位置に立つと「三角形」ができます。パスの行き先が2つあると、相手はどちらを守るか迷います。

原則3:体の向きで、前を見ておく

いい場所に立っていても、自分のゴールのほうを向いてボールを受けると、後ろから来る相手が見えません。ボールと相手のゴールの両方が見える「半身(ななめ)」の体の向きをつくっておくと、ボールが来る前に前の状況が見え、受けてすぐに前を向けます。

RADの選手たちのU6のころを振り返る

RADのYouTubeでは、選手たちが幼稚園児だったころ(U6)の映像を使って、「団子サッカーになっていたのか」を振り返っています。理由や練習方法は動画で紹介しています。

小学2年生(U8)向けの「幅と奥行き」「体の向き」の練習も動画で紹介しています。

大人ができること

声かけが怒鳴り声になると、子どもは怖さや焦りで視野がせまくなりやすく、かえって周りが見えにくくなります。

原則は、答えを教えられるより、実際のゲームの中で自分で判断する場面をくり返すことで身についていきます。人数の少ないゲームは一人ひとりがスペースを意識しやすく、「広がる」を覚える入り口になります。

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