RAD代表の鳥丸太作です!
今回は育成年代の指導に関わる方(親や指導者の方)に知ってほしい「フットボール選手に求められる3つの力」を紹介したいと思います。
いいサッカー選手・フットサル選手の条件、と言い換えることもできます。
これを知っているかどうかが、お子さんや生徒さんが加速度的に成長していくか……あるいは伸び悩むかの分かれ目といっても言い過ぎではありません。
もし小学生や中学高校生、あるいは未就学のお子さんとサッカーする機会があるなら、ぜひ知っておいてください。
いい選手の条件は3つに分解できる!
ジュニア世代の育成という観点からフットボールを見ると、以下の3つの力を伸ばすことがとても大事になってきます。
①認知力
②判断力
③実行力
この3つの力を掛け算した結果がフットボール選手としての実力になります。
つまり、どれか1つの項目が10点満点中10点だったとしても、どれか一つの項目が極端に低ければ選手としての実力は低く評価されてしまうことになります。
それでは一つ一つの項目を解説していきます。
①状況を「認知」する力
認知力とは……
状況を認知する力
のことです。よく使われる表現だと「状況判断」の「状況」を認知する力にあたります。
適切に状況を認知することができれば、プレーを優位に進めることができます。
例えばこんな状況があったとします。
一番右にいる青のゼッケンの選手はパスを受けました。
この状況で、
これらの状況を瞬時に把握するのが「認知力」です。
ここで適切に状況を把握できるかどうかが、その後のプレーに大きく関わってきます。
②認知した状況から最適なプレーを「判断」する力
判断力とは……
・自分が認知した状況の中でどのプレーを選択するか、判断する力
のことです。一般的に言われる「状況判断」の「判断」の部分です。
自分が置かれた状況の中で最善のプレーを選択できるかどうか。その判断力が選手としての価値を大きく左右します。
例えば先ほどの状況を見てみましょう。
この状況で、一定の認知ができていたとします。
その中で自分が持っている選択肢から最善の選択ができるかどうかが大事になります。
※本当はもっと細かい選択が求められますが、ここではわかりやすく3つの選択肢から考えてみましょう
どれを選ぶか。どれを行う判断をするか。それが「判断力」です。
③最適の判断を「実行」する力
実行力とは……
自分の思い描いたプレーを実行する力
のことです。
正しく状況を認知し、判断することに加え、実行が伴ってはじめて「いいプレー」が完成します。
先ほどの例に戻ってみましょう。
ボールを持っている青の選手はこの選択肢を持っていました。
どんなプレーを選択し、実行したかというと……
相手にボールを取られないようにキープしつつ、スライドしてマークをずらして……
フリーになっている味方へのパスを選択しました。結果としてボールを受けた選手はゴールを決めることができました。
正しい認知、瞬時の判断、そして実行力が伴い、初めていいプレーが生まれたのです。
もし認知・判断・実行の一つでも欠けると?
一方、認知、判断、実行が一つでも欠けるといいプレーにならない可能性が高まってしまいます。
先ほどの「判断」のシーンまで戻ってみましょう。
仮にこの状況で「シュート」という判断をしたらどうでしょうか?
抜群のシュート力があれば入るかもしれませんが、ハーフウェイライン付近からシュートを決めることは通常なら難しいことです。
あるいは「ゴールに向かってドリブル」ならどうでしょうか?
抜群のドリブルスキルがあればゴールを決めることもできるかもしれません。しかし、前に相手は2人……ないし3人います。全員を抜いてゴールを決めるのは困難な状況です。
しかも自分が青のゼッケンのチームで一番後ろにいるため、ボールを失ったら一気に失点のピンチを招くことになります。
つまり「判断力」が欠けれいればゴールを決めるどころかピンチになる可能性すらあったのです。
同じように「認知力」がなければ「パス」という選択肢が思い浮かばなかったかもしれません。
そして「実行力」がなければプレーは完成しませんでした。
このように、認知、判断、実行はフットボールをプレーする上でどれも欠かすことができない重要な要素なのです。
特に育成年代では、この3つの柱をすべてカバーして指導できているかどうかがとても重要になります。
どれか一つが欠けるといい選手は育ちにくい
いいフットボール選手を育てるためには認知・判断・実行のすべてを伸ばしていく必要があります。
どれか一つが秀でていても、どれか一つが欠けてしまったら選手としての魅力は半減してしまうといっても過言ではありません。
ここではいくつかの例を紹介していきます。
ドリブルは超うまいのにレギュラーになれない理由
特に耳にするのが「ドリブルは一番うまいのにレギュラーになれない」といった声です。
近年はドリブルスクールなど技術系のスクールも増えています。これに伴い、特定の分野で技術の高い選手は育っています。
しかし、ドリブルは「実行」のための一つのスキルに過ぎません。
いくらドリブルが上手くても「ボールを持ったらとにかくドリブルを仕掛ける」というような選手はチーム全体を考えたときに「起用しにくい」と判断されてしまうことも少なくないと思います。
先ほど挙げたケースのように「ドリブルで勝負してはいけない場面」というのもあります。この状況を認知し「ドリブルしない」という判断ができるかどうかも、ドリブル突破力と同じくらい重要なんです。
なので「ドリブルが上手いのにレギュラーになれない」という場合は「認知」や「判断」の部分が欠けているのかもしれません。
賢い選手なのに控えに甘んじるワケ
反対に「認知、判断力はあるけど実行力に欠ける選手」というのもいます。
賢いけど頭の中で描いているプレーを実行するスキルが足りていないケースです。
実際指導していても「高度な動きをしてくれているけど、そもそものインサイドパスが安定しないからいいプレーとして反映されない」という場面は見られます。
そうした場合には「実行」のスキルを向上するためのサポートをしていくことが大事になります。
RADの選手育成。フットサルが向いている理由
RADでは「認知・判断・実行」というフットボールの原則を軸に選手育成を行っています。
フットボール選手としての総合力を上げていく指導が、競技やチームを選ばずに活躍できる選手の育成につながるからです。
そして特に育成年代で「認知・判断・実行」を育むためにはフットサルが最適だと我々は考えています。詳しくは以下の記事を御覧ください。
もしご自身やお子さんのサッカー選手・フットサル選手としての成長を望むなら、ぜひ我々の活動を体験してみてください。(近くに我々のスクールがない場合は、お近くのフットサルスクールに足を運んでみてください)
RADが関わるフットサルスクールについて(鳥丸太作が指導)
埼玉県(さいたま市、川口市など)、東京都 ※東川口近郊
千葉県
群馬県
卒業生の主な進路
・柏レイソル下部組織
・大宮アルディージャ下部組織
・浦和レッズ下部組織
・バルドラール浦安セグンド/バセ
・FFCエストレーラ川口