幼馴染のチームが、なぜ全国優勝できたのか|戸塚FCジュニアとバーモントカップ

2024年8月、JFA バーモントカップ 第34回全日本U-12フットサル選手権大会で、埼玉県の戸塚フットボールクラブジュニア(戸塚FCJ)が全国優勝しました。指揮を執ったのは、RAD FUTSAL PROJECT代表の鳥丸太作です。
戸塚FCJは、セレクションのない地域の少年団です。全国の舞台に立った選手の多くは、低学年のころから同じチームでボールを蹴ってきた幼馴染でした。この記事では、彼らがどうやって日本一までたどり着いたのかをお伝えします。

5、6歳でスクールに来た子どもたち
RAD FUTSAL PROJECTは、フットサルの価値を高めることを目的にしたプロジェクトです。その活動の一つとして続けてきた育成のスクールに“彼ら”がやって来たのは、まだ5、6歳のころでした。
サッカーが大好きで、友だちとボールを蹴るのが大好き。そんな子が1人や2人ではなく、同じ世代に何人もいました。向上心も高く、練習のたびに目に見えて上手くなっていきました。
「いつかスペインへ行って、バルセロナと戦おう」「バーモントカップ、出たいね」。そんな話が自然と出てくる環境でした。
とはいえ、夢の話は「そうなったらいいね」で終わるのが普通です。けがや進路、いろいろな理由で、いつの間にか消えていく。それが少年サッカーの現実でもあります。
夢を一つずつ現実にしていった
彼らは違いました。驚くほど着実に、一つずつ積み上げていきました。サッカーとフットサルに共通する原則、「認知・判断・実行」を。
5年生の年には本当にスペイン遠征を行い、海外の選手と対等に渡り合う経験もしました。そして6年生の年、戸塚FCJとして出場したバーモントカップで、全国の頂点に立ちました。
選抜ではなく、育成で勝った
全国大会で優勝するような強いクラブは、たいてい選手の入れ替わりが激しいものです。もともといた選手が、新しく入ってきた選手にポジションを奪われることも珍しくありません。それが悪いことだとはまったく思いません。ただ、「それは育成なのか、それとも選抜なのか」と問われると、答えに詰まる部分もあります。
戸塚FCJは、入団を希望すれば誰でも入れる少年団です。バーモントカップの全国大会に出た11人のうち、8人は1年生から、2人は2年生からチームにいた選手でした。選抜で集めたチームではなく、同じメンバーで一つずつ積み上げてきたチームだと、胸を張って言えます。
才能に「原則」を掛け合わせる
もちろん、彼らに才能があったことは間違いありません。ジュニアユースの進路では、複数の選手がJリーグの下部組織からスカウトを受けたり、関東リーグに所属するクラブのセレクションに合格したりしました。
それでも、全国の多くのチームが参加する大会で優勝をつかむには、個人の才能だけに頼ったサッカーでは不確実です。彼らは自分の才能に加えて、フットボールの原則をしっかりと積み上げました。
周りを見て状況をつかむ「認知」。持っている選択肢の中から一番いいプレーを選ぶ「判断」。それをピッチの上でやり切る「実行」。この3つは、小学生のうちから練習の中で育てることができます。
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同じチームは、第48回関東U-12サッカー大会 埼玉県大会でも優勝し(関東大会3位)、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジの本戦にも出場しました。フットサルで身につけた原則は、そのままサッカーでも生きています。
RADフットボールアカデミーでは今も、同じ考え方で小学生・未就学児の練習を行っています。
